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GARLANDS / COCTEAU TWINS [コクトー・トゥインズ]

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SIDE ONE
 01.ブラッド・ビッチ / Blood Bitch
 02.ワックス・アンド・ウェイン / Wax And Wane
 03.バット・アイム・ノット / But I'm Not
 04.ブラインド・ダム・デフ / Blind Dumb Deaf
SIDE TWO
 01.シャロウ・ゼン・ヘイロウ/ Shallow Then Halo
 02.ザ・ハロー・メン / The Hallow Men
 03.ガーランズ / Garlands
 04.グレイル・オーヴァーフロース / Grail Overfloweth


 意外なことに、アイヴォ・ワッツ=ラッセルがコクトー・トゥインズのデモテープを初めて耳にしたとき、彼が気に入ったのは「演奏のアグレッシヴさ」だったという(『ミュージック・マガジン』87年6月号)。

 『ガーランズ』は1982年にリリースされたコクトー・トゥインズの1stアルバムだが、後の「夢幻的癒しの音楽」的な要素は一切感じられない。このアルバムは、ロビン・ガスリーとエリザベス・フレイザーの他、ウィル・ヘッジー(ベース)の3ピースバンドの形態でレコーディングされた。一言で形容すれば、「暗い」作品である。ポスト・パンク、中でも「ゴス」に近いベクトルを感じる。いらだちを無理に抑え込んでいるかのようなヴォーカル、ノイジーで歪んだギター、リズムとはいえないようなベース、チープで無機質なドラム・マシーン....と、あまり好印象とは言えないような表現が続いてしまう。唯一印象に残るのは、奇妙なヴィブラートがかかり、時折裏声になるエリザベスのヴォーカルくらい。
 裏ジャケにクレジットされている「Thanks ivo, vince, nigel」のvinceとはデペッシュ・モード~ヤズー~イレイジャーのヴィンス・クラーク。彼はリズム・ボックスのプログラミングを手伝ったらしい。"nigel"は、ジャケットのアートワークを手がけた23envelopeのナイジェル・グリーアソン(Nigel Grierson)のことだろうか。

 デビュー当時の発掘映像をみると、まさしくポスト・パンク~ニュー・ウェーヴ然としており、デビュー当時のスージー&ザ・バンシーズを思い出す。1963年生まれのエリザベスは、このアルバムがリリースされた82年当時19歳。『トレジャー』あたりから聴き始めた人(私もそうだが)がこの映像を視たら、絶句してしまうのではないだろうか。

「Wax And Wane」(Live) 「Alas Dies Laughing」「Wax And Wane」(Live) 「Hazel」(Live)


 
 しかしながら、2016年にイギリスの新聞「ガーディアン」が発表した「コクトー・トゥインズのベスト10曲」で堂々の1位となったのは、このアルバム2曲目の「Wax And Wane」である。確かに、この曲はコクトー・トゥインズのミステリアスなイメージを印象づける曲ではあり、発掘映像が残っているところをみると、当時のステージでもよく演奏されていたようだ。しかし、当時のステージ映像と相まって初めて、バンドのイメージがつかめるような気もする。SMSレコードからリリースされていた日本盤には歌詞がつけられていたが、メンバーによると間違いだらけで「噴飯モノ」レベルだったらしい。ネイティヴにも聴き取れない不思議な歌詞も、摩訶不思議なイメージを強めていた。

https://www.theguardian.com/music/musicblog/2016/feb/24/cocteau-twins-10-of-the-best


 このCDが最初に87年に日本コロムビアからリリースされたとき(30CY-1651)は、6曲のボーナストラックが収録され、 90年にリイシューされたとき(COCY-6120)も同様だった。英国盤CDをはじめ独盤や仏盤もこのフォーマットでリリースされたものの、米キャピトル盤はオリジナルのままでボーナストラックは収録されなかった。2005年にテイチク傘下のインペリアルから日本盤がリイシューされたときもボーナス・トラックは収録されていない。

日本コロムビア 30CY-1651
 09. Dear Heart
 10. Hazel
 11. Hearsay Please
 12. Blind Dumb Deaf
 Extra Tracks
 13. Speak No Evil
 14. Perhaps Some Other Aeon


 このアルバムのリリースから3か月後の同年9月にEP「LULLABIES」、翌年3月には同じく「PEPPERMINT PIG」がリリースされた。この2枚まではベーシストのウィル・ヘッジーが参加しており、バックの演奏はノイジーで『ガーランズ』と方向性は似ている。私の中で「初期のコクトー」といえば、LP1枚プラスEP2枚の計3枚までで、後の時代とは一線を画すと考えている。しかしエリザベスのヴォーカルは徐々に変化してきており、後の作品につながる雰囲気が感じられるようになった。「LULLABIES」のプロデューサーはアイヴォ、エンジニアはJohn Madden、「PEPPERMINT PIG」のプロデューサーはアラン・ランキン(元アソシエイツ)、エンジニアはジョン・フライヤーとクレジットされている。どちらもA面・B面という表記はないものの、裏ジャケにクレジットされている曲順は以下の通り。

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「LULLABIES」
  1.羽毛ーオールー水かき / FEATHERS-OAR-BLADES
  2.アラス・デイエス・ラーフィン / ALAS DIES LAUGHING
  3.イッツ・オール・バット・アン・アーク・ラーク
     / IT'S ALL BUT AN ARK LARK
「PEPPERMINT PIG」
  1.ペパーミント・ピッグ / PEPPERMINT PIG
  2.ラーフ・ラインズ / LAUGH LINES
  3.ヘイゼル / HAZEL

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NURSERY CRIME / GENESIS [ジェネシス]

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 ジェネシス3枚目のアルバム(1971年)。前作『侵入(トレスパス)』(70)年から、アンソニー・フィリップス(ギター)とピーター・メイヒュー(ドラムス)が抜け、新たにスティーヴ・ハケット(ギター)とフィル・コリンズ(ドラム)が加入し、ピーター・ガブリエル以下、ジェネシス黄金期のメンバーがそろった。


『怪奇骨董音楽箱』
 01. ザ・ミュージカル・ボックス
 02. フォー・アブセント・フレンズ
 03. ザ・リターン・オブ・ザ・ジャイアント・ホグウィード
 04. セヴン・ストーンズ 4. セヴン・ストーンズ
 05. ハロルド・ザ・バレル
 06. ハーレクイン
 07. ザ・ファウンテン・オブ・サルマシス


 原題の『Nursery Cryme』は、 Nursery Rhymes=童謡(いわゆるマザー・グースを指すこともある)をもじったもので、綴りからは「cry=叫ぶ」、また発音からは「crime=犯罪」を連想させるタイトルだ。nurseryは本来「子供部屋」の意味なので、ジャケットの絵そのままのホラー的要素も感じられる。『怪奇骨董音楽箱』とは、なかなか言い得て妙の邦題ではなかろうか。

 前2作と比べると、当然ながら演奏力は格段に向上した。オープニングの長尺「ザ・ミュージカル・ボックス」後半におけるギターとドラム、キーボードのせめぎ合いはそのことをよく示している(ドラムのピーター・メイヒューは、技術的な問題から解雇されたとのこと)。立川直樹さんは「ハケットのギター・ソロの魅力は、内向的な人間がなかば捨て鉢となったときにみせるような屈折した攻撃性」と評し、3曲目の「ザ・リターン・オブ・ザ・ジャイアント・ホグウィード」をあげているが、1曲目にもそうした雰囲気が感じられる。他のプレイヤーにひきずられて徐々にアグレッシヴになっていく感じ。「ザ・ミュージカル・ボックス」は、「ファンタジックでドラマティック」というジェネシスの持ち味が確立された曲。フルートとギターによる幻想的な前半から、徐々に狂気じみた世界に没入していくような起伏に富んだ構成。楽しそうだと思って入り込んだ場所は、実は怖かった....という感覚とでも言おうか。
 ジャケットの内側には、歌詞と物語が載っている。CDになって字が小さくなり、老眼の身には拡大鏡を使わないと読めないが、不気味なジャケットは「ザ・ミュージカル・ボックス」に付随する物語を視覚化したものである。シンフォニックなまとめ方だけでなく、「ハロルド・ザ・バレル」の脚本のような歌詞に見られるシアトリカルな部分もこの作品によって確立されたと言える。
 その他、牧歌的な小品「ハーレクイン」(コーラスはフィル・コリンズ??)、メロトロン炸裂の「ザ・ファウンテン・オブ・サルマシス」も印象深い。


Nursery Cryme

Nursery Cryme

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Atlantic / Wea
  • 発売日: 1990/01/01
  • メディア: CD



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DOG MAN STAR / SUEDE [スウェード]

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 01. Introducing The Band
 02. We Are The Pigs
 03. Heroine
 04. The Wild Ones
 05. Daddy's Speeding
 06. The Power
 07. New Generation
 08. This Hollywood Life
 09. The 2 Of Us
 10. Black Or Blue
 11. The Asphalt World
 12. Still Life
 13. Modern Boys

 衝撃の1stと大ヒットの3rdにはさまれ、今ひとつ地味な印象の2nd(94年)だが、陰影・憂鬱・退廃・耽美・妖艶というスウェードを語るときのキーワードがすべて詰まっている傑作。この作品を最高傑作にあげるスウェードのファンも少なくない。
 宗教歌のように重々しく呪文のようなヴォーカルが印象的なオープニングに続く2曲目は、官能的なギターとヴォーカルの絡みが印象的。エコーの効いた4曲目のヴォーカルを聴いていると、暗闇の中を光に向かって墜ちていくような感覚になる。タイプは違うけど、コクトー・トウィンズに通じる耽美感。6と7はともにメロディアスな耳に残る作品だが、ややアコ-スティックで叙情的な6に対して7は正統派ロック。9はピアノだけをバックに朗々と歌い上げるドラマティックな曲。彼方へ運んで行かれそうな感覚。壮大なオーケストラが魂ゆさぶる12、それに続くシークレット・トラック13は力の抜けたネオアコ的雰囲気も感じられるポップでメロディアスな佳曲。スウェードのよさが十分に発揮された、捨て曲なしの大傑作アルバム。

 2011年には2CD+1DVDのデラックス・エディションがリリースされたが、これがまた素晴らしい。
【DISC1】
  01. Introducing The Band
  02. We Are The Pigs
  03. Heroine
 04. The Wild Ones
 05. Daddy's Speeding
 06. The Power
 07. New Generation
 08. This Hollywood Life
 09. The 2 Of Us
 10. Black Or Blue
 11. The Asphalt World
 12. Still Life
 13. Squidgy Bun (Introducing The Band)
 14. Ken (The Wild Ones)
 15. Man's Song, A (Heroine)
 16. Banana Youth (The Power)
 17. The 2 Of Us

【DISC2】
  01. My Dark Star
  02. Living Dead, The
  03. Stay Together
  04. Killing Of A Flash Boy
  05. Whipsnade
  06. This World Needs A Father
  07. Modern Boys
  08. Eno's Introducing The Band
  09. La Puissance
  10. Living Dead, The
  11. We Believe In Showbiz
  12. Still Life
  13. The Wild Ones
  14. Asphalt World, The

【DVD】
  01. Stay Together
  02. Heroine
  03. We Are The Pigs
  04. 2 Of Us, The
  05. Killing Of A Flash Boy
  06. Pantomine Horse
  07. Asphalt World, The
  08. This Hollywood Life
  09. The Wild Ones
  10. Still Life
  11. The Drowners
  12. This Hollywood Life
  13. We Are The Pigs
  14. Metal Mickey
 15. My Insatiable One
 16. Animal Nitrate
 17. New Generation
 18. So Young
 19. Sleeping Pills
 20. Stay Together
 21. Dolly
 22. High Rising
 23. Animal Nitrate
 24. Still Life
 25. Brett Anderson And Bernard Butler 2011 Interview

 すべてリマスターされており、エコーの響きに深みが増した感じ。
 ディスク1の13~17はデモ・ヴァージョン。

 2015には、リリース20周年記念としてこのアルバムを忠実に再現したライヴ・アルバムがリリースされた。収録は2014年3月30日ロイヤル・アルバート・ホール。ブレッドの声は少し枯れた感じだが、声自体はよく出ており。これもまた味がある。限定2万セットのアナログLP4枚+CD2枚のボックスもあり。





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PACIFIC STREET / THE PALE FOUNTAINS [ペイル・ファウンテンズ]

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 英語版のWikipediaでThe Pale Fountainsの項目を調べると、「The group remains particularly popular in France and Japan. 」とある。なるほど、叙情的+繊細+メロディアス と三拍子そろったこのアルバムは、日本人好みなのかもしれない。では逆に言うと、イギリスではあまり知られていないのか?と思い数人のイギリス人に尋ねてみたところ、ザ・スミスはいまだ人気があるが、ペイル・ファウンテンズは知らない、と。うーん、そうだったのか。
 ペイル・ファウンテンズは1980年にリヴァプールで結成され、82年にクレプスキュール傘下のレーベル、オペレイション・トワイライトからシングル「(There's Always) Something On My Mind 」デビューした。その後メジャーのヴァージンに移籍し、「Thank You」(82年)、「Palm Of My Hand」(83年)の2枚のシングルをリリースし、84年に発表したのがこの1stアルバム。日本では、ギターポップ/ネオアコ(ネオ・アコ-スティック)を代表する名盤の1枚という評価が定まっているが、60年代風のメロディアスな曲調や、トランペットやフルート、女声コーラスなどをフィーチャーした流麗なアレンジなど幅広い音楽性が楽しめる名作である。
 1曲目の「Reach」はキラー・チューンで、この1曲だけで僕は彼らのファンになった。「青春はいちどだけ」という邦題は、50歳を越えた今、なかなか気恥ずかしい気持ちがなきにしもあらずだが、この曲を聴くと本当に若かった頃を思い出す。流麗なメロディーとセンチメンタルなトランペットが印象的で、海辺の学校に勤務していた頃、出張の時はこのアルバムのカセットがお供だった。マイケル・ヘッドの瑞々しいヴォーカルを聴きながら海辺の国道を運転するのが、けっこう楽しみでもあった。オープニングのこの曲から4曲目までは本当にいい曲が並んでおり、いまだに時々聴きたくなるアルバムである。



 本国でのCD化に際し、「Palm Of My Hand」「Love's A Beautiful Place」「Meadow Of Love」「Thank You」の4曲がボーナス・トラックとして収録されたが、その後99年にこのアルバムが日本初CD化されたときには、10曲のボーナストラックが収録された。輸入盤CDのボーナストラックは、アルバムリリース前にヴァージンから発表していた2枚のシングル「Thank You」「Palm Of My Hand」のそれぞれA面B面の計4曲だが、残念ながらこのうち「Love's A Beautiful Place」(「Palm Of My Hand」のB面)が日本盤CDには収録されていない。「Palm Of My Hand」「Love's A Beautiful Place」の2曲は、元アソシエイツのメンバーで、コクトー・トゥインズのシングルをプロデュースしたアラン・ランキンと、ヘヴン17やアソシエイツを手がけたグレッグ・ウォルシュがプロデューサーとしてクレジットされている。輸入盤CDに収録されていた7曲目「(Don't Let Your Love) Start A War(スタート・ア・ウォー)」は 、なぜか7インチ・ヴァージョン(日本盤CD17曲目)で収録されていたが、日本盤CDはオリジナルアナログと同じヴァージョン。日本盤の12曲目「Thank You」と18曲目「Just A Girl」のプロデューサーは、EBTGを手がけたロビン・ミラーで、「Just A Girl」はデビューシングル「(There's Always) Something On My Mind」のB面曲だが、ボーナス・トラックはオリジナルとは異なる再録ヴァージョンである(オリジナルはセルフ・プロデュース)。

 収録されている曲の数々とまったくイメージが合致しない印象的なジャケット写真は、イタリア人写真家マリオ・デ・ビアージ(Mario De Biasi 1923ー2013)よる作品。1956年に起こったハンガリー動乱の際に、首都ブタペストで撮影されたものである。写真週刊誌『Epoca』専属のフォトグラファーとしてハンガリーに赴いた彼は、この写真を含むハンガリー動乱の報道写真で有名となった。服装と装備から見て、写真の若い兵士はハンガリー国軍の兵士で、軍事介入してくるソ連軍を市民とともに迎え撃つ準備をしていたのだろう。この後、彼は生き延びたのだろうか。
 http://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/photo-exhibition/2011/20110927.html
 http://www.artsblog.it/galleria/palazzo-magnani-reggio-emilia-budapest-1956





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デヴィッド・ボウイの切手 [デヴィッド・ボウイ]

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 イギリスのロイヤル・メールにオーダーしておいたボウイの切手がすべて到着。購入したのは、1万セット限定のファンシート3種(「ハンキー・ドリー」「ヒーローズ」「アラジン・セイン」)と、3000セット限定のThe Berlin Years Souvenir Coverの計4種。合計は£47.49で、送料が£2.15の計£49.64。決済時のレートは£1=147.220円で、支払いは7,308円と、切手としては結構な値段。でも全部ナンバリングされていて、出来の良いアイテム。ファンシートは額に入れて飾っておきたいくらい。

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 最初「The Berlin Years」だけ届いてファンシートがはいってなかったので、ロイヤル・メールの問い合わせフォームから「Hello, today I have received my package. I had ordered 4 items, but received only one item. why???」と送ったら、「I am sorry you’re still waiting to receive part of your order. Having checked this I can see your other 3 items are packaged together, these were despatched on 21-3-17. Please allow up to 25 working days for delivery of these. Regards 」と返事が来て、1週間後に到着。
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PROMISE / GENE LOVES JEZEBEL [ジーン・ラヴズ・ジザベル]

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 美形双子のジェイとマイケルのアシュトン兄弟を看板としたジーン・ラヴズ・ジザベルの1stアルバム(1983)。日本でもSMSからアナログ盤がリリースされていた。
 まだ荒削りであるが、強烈なビートをバックにノイジーなギターと妖艶なヴォーカルが絡みあう独自の世界が確立された作品。美形でビジュアル系のルックスに目がいってしまうものの、暗めでメロディアスな正統派のロックである。マガジンやカルト、アズテック・カメラ、アイレス・イン・ガザなどを手がけたジョン・ブランドらしい音作り。

 01. Upstairs
 02. Bruises
 03. Pop Tarantula
 04. Screaming for Emmalene
 05. Scheming
 06. Bread from Heaven
 07. Influenza
 08. Shower Me with Brittle Punches
 09. Wraps and Arms
 10. Psychological Problems
[Bonus Tracks] Situation Two SITL 7CD
 11. So Young (Heave Hard Heave Ho)
 12. No Voodoo Dollies
 13. Punch Drunk



 2005年には2枚組のスペシャル・エディションがリリースされた。13~15の4曲は、82年にリリースされた1stシングル「Shaving My Neck」(SIT 18 T)から。このうち「Shaving My Neck」と「Sun And Insanity」の2曲には、ジュリアンヌ・リーガン(オール・アバウト・イヴ)がピアノ・ヴォーカル・ベースで(「Sun And Insanity」にはコンポーザーとしても)クレジットされている。

[Special Edition bonus disc] Beggars Banquet ‎– BBL 2011 CDD
 01. Shame (Original Version)
 02. Influenza (Relapse)
 03. Stephen (Original Version)
 04. Walking in the Park
 05. Wrap and Arms" (Version 2)
 06. Bruises (Extended Single Version)
 07. Punch Drunk
 08. Brando (Bruises) [Extended Version]
 09. Scheming" (Original Version)
 10. Screaming for Emmalene" (Single Version)
 11. So Young (Heave Hard Heave Ho)
 12. No Voodoo Dollies
 13. Shaving My Neck
 14. Sun and Insanity
 15. Machismo
 16. Glad to Be Alive

 2枚組のスペシャル・エディションは入手困難なので、5枚組のボックスが便利。1st『プロミス』のボーナス・トラックとして2nd『イミグラント(邦題「過ちの美学」)』に収録されている「Stephen」のオリジナル・ヴァージョンが収録されている等、ボーナス・トラックとオリジナル・トラックの相関がいまひとつ不明な点があるものの、素晴らしいボックス・セット。ただ重要な曲が抜けていることも多く、この『プロミス』では、ジュリアンヌ・リーガンが参加している「Shaving My Neck」と「Sun And Insanity」の2曲が収録されていないのが残念。もしかすると契約の関係かもしれない。

[BONUS TRACKS] 5ALBUMS BBQCD 2106
 11. Bruises (Extended Single Version)
 12. Punch Drunk
 13. Stephen (Original Version)
 14. Brando (Bruises) (Edit Version)
 15. Screaming For Emmalene (SingleVersion)
 16. So Young (Heave Hard Heave Ho)
 17. No Voodoo Dollies
 18. Machismo
 19. Glad To Be Alive


 アシュトン兄弟の不仲によりバンドは分裂し、現在はジーン・ラヴズ・ジザベルを名乗るバンドが二つ存在している。
 GENE LOVES JEZEBEL with Jay Ashton
http://genelovesjezebel.co.uk/
GENE LOVES JEZEBEL (マイケル・アシュトンのバンド)
http://www.genelovesjezebel.com/Welcome.html
 分裂前のロゴを使っているのはマイケル側。ジェイ側のサイト「Feartures」には、マイケルが脱退後にリリースされた『KISS OF LIFE』の長いストーリー(三部構成)が掲載されている。




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1973年7月17日のLED ZEPPELIN [レッド・ツェッペリン]

 この日はアナログ時代から有名なシアトル公演。シアトルは彼らと相性がよいのか、前年6月19日のシアトル公演も名演として知られている。 『ライヴ・ファイル』にもある通り、ともに30分以上演奏される「Dazed And Confused」「Moby Dick」、「Stairway To Heaven」の素晴らしいギター・ソロ等、この日の演奏も名演。特に私が好きなのは、「No Quarter」~「Over The Hills And Far Away」~「The Rain Song」への流れ。ロバートの調子もかなりよい。「The Rain Song」では曲の途中でメロトロンからエレクトリックピアノに切り替えている。メロトロンの反応がよくない印象を受けるので、調子が悪かったのかもしれない。エレクトリックピアノも悪くない。


『Complete Seattle』(TDOLZ 98)
 01. Rock And Roll
 02. Celebration Day
 03. Black Dog
 04. Over The Hills And Far Away
 05. Misty Mountain Hop
 06. Since I've Been Loving You
 07. No Quarter
 08. The Song Remains The Same
 09. The Rain Song
 10. Dazed And Confused
 11. Stairway To Heaven
 12. Moby Dick
 13. Heartbreaker
 14. Whole Lotta Love
 15. The Ocean

 
 この日の音源にはオーディエンス2種とサウンドボード1種の計3種が存在する。私が持っている『Complete Seattle』は、2種のオーディエンスをつなげてコンプリート収録としたアイテムだが、いかんせん編集が雑で、つなげている箇所がはっきりとわかってしまう「No Quarter」の終わり)。 最初のMCからアンコールまで、一応完全収録。このMCの内容は『コンサート・ファイル』に掲載されている。

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「さて、レッド・ツェッペリンの側から、きょう、ここでは二つの事柄をはっきりさせるように、と言われておりますので申し上げておきます。まず、場内では花火や爆竹類の使用はおやめください。そのようなものはしまっておいてくださいね。それともう一つ、ステージの正面には視覚効果のための機器がたくさん設置してあります。これを使用してコンサートを行うわけです。ステージにぶつかる人があってはなりません。そんなことをしたら、機械が完全に壊れてしまいますよ。レッド・ツェッペリンのコンサートは普通1時間45分続きますが、もし、その間、爆竹や花火が使用されず、ステージ正面に近づく人がなければ、レッド・ツェッペリンは皆さんに感謝し、そのうえ演奏時間を3時間に延長してくれます。ですから、席についておとなしくしていてくださいね。そうすれば、たっぷりと素晴らしいコンサートを楽しめるのですから....

 実際にはまだMCは続く。上記の箇所まで進んだところで、大歓声が起きてストップ。そのあとも"stay cool"と何度も繰り返し、観客に冷静さを求めているが、その後「fix]と言ってるので、何かしら機器にトラブルが起きたのかもしれない。数分後には始めると言ってるので、たいしたことではなかったのだろう。

 『V1/2』(Dynamite studio)はサウンドボード。完全収録ではないものの、「Over The Hills And Far Away」「The Song Remains The Same」でのブイブイとうなるベースなど、各楽器の音がかなりクリアーで、とても興味深い。 雰囲気が良いThe Rain Song」の途中で切れてしまい、ガックリきたのは私だけではあるまい。同内容のCDに『V1/2 EXTRAVAGANZA』(BADGEHOLDERS)というアイテムがあるが、『コンサート・ファイル』によれば「EXTRAVAGANZA」とはこの日の公演を称賛した『シアトル・タイムズ』紙の記事の見出しが「EXTRAVAGANZA」であった。「Misty Mountain Hop」の前でロバートは、「去年のことを覚えてるかい?」と前年6月18日のヴァンクーヴァー公演が中止となって、国境を越えたシアトルでの開催となったことに触れている。ヴァンクーヴァーから貸切バスで客を運んだということで、「バスのドライバーたちにこの曲は捧げるよ」。
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スティーヴ・ウィンウッド在籍時のスペンサー・デイヴィス・グループ [スティーヴ・ウィンウッド]

 スティーヴ・ウィンウッドがスペンサー・デイヴィス・グループに在籍していたのは1964~66年の3年間。私が生まれたのが1966年なので、少々感慨深いものがあるが、彼は1948年生まれなので、SDG在籍時は16~18歳の頃である。今で言えば高校生だという事実には驚くほかないが、その間にリリースされたのアルバムは3枚、シングルは9枚である。1990年代に入手できたSDGのCDはベスト盤くらいしかなく、その全貌を捉えることはなかなか難しかった。しかし今ではフォンタナ時代の3枚すべてCD化されており、シングル曲もすべてボーナストラックとして収録されているので、若きスティーヴィーの魅力を十分に堪能できる。

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『ゼア・ファーストLP』
 01. マイ・ベイブ
 02. えくぼ(ディンプルズ)
 03. サーチン
 04. エヴリ・リトル・ビット・ハーツ
 05. アイム・ブルー(ゴング・ゴング・ソング)
 06. シッティン・アンド・シンキン
 07. アイ・キャント・スタンド・イット
 08. ヒア・ライト・ナウ
 09. ジャンプ・バック
 10. イッツ・ゴナ・ワーク・アウト・ファイン
 11. ミッドナイト・トレイン
 12. イット・ハーツ・ミー・ソー
[ボーナス・トラック]
 13. シー・プット・ザ・ハート・オン・ミー
 14. アイム・ゲティング・ベター
 15. アイル・ドラウン・イン・マイ・オウン・ティアーズ
 16. グッドバイ・スティーヴィー
 17. マイ・ベイブ (USヴァージョン)
 18. サーチン (USヴァージョン)
 19. エヴリ・リトル・ビット・ハーツ (USヴァージョン)
 20. ミッドナイト・トレイン (USヴァージョン)
 21. インセンス

 65年7月にリリースされた1stアルバム。1stシングル「えくぼ」をはじめ、64年にリリースされた3枚のシングルを中心にした編集。「えくぼ」のB面「シッティン・アンド・シンキン」(6曲目)、2ndシングル「アイ・キャント・スタンド・イット」(7曲目)とそのB面「ミッドナイト・トレイン」(11曲目)、そして3rdシングル「エヴリ・リトル・ビット・ハーツ」とそのB面「イット・ハーツ・ミー・ソー」(12曲目)。いずれもカヴァーだが、「エヴリ・リトル・ビット・ハーツ」の情感あふれるバラードが最も素晴らしい。USヴァージョンにはストリングスがはいってるが、これはやや過剰な気がする。この「エヴリ・リトル・ビット・ハーツ」はスモール・フェイセスもカヴァーしているのだが、私が持っているスモール・フェイセスのCDはほとんどが初期盤のため、この曲のスタジオ・ヴァージョンを聴くことができない。『オータム・ストーン』に収録されているライヴ・ヴァージョンしか聴いたことがないが、切々と歌い上げる故スティーヴ・マリオットのヴォーカルには胸を打たれる。ブリティッシュ・ロックを代表するヴォーカリスト、両スティーヴのヴォーカルを聞き比べるのも一興。
 カヴァー中心のアルバムだが、「ヒア・ライト・ナウ」「イット・ハーツ・ミー・ソー」はスティーヴ単独のオリジナル(「シッティン・アンド・シンキン」はメンバーの共作)。面白いのは5曲目の「アイム・ブルー」で、いささかエキセントリックなヴォーカルは、「マイ・ボーイ・ロリポップ」(小泉今日子もカバーしていた)をヒットさせたジャマイカ出身のミリー・スモール。ミリーもSDGも、ともにクリス・ブラックウェル(アイランド・レコードの創立者)がマネージメントを担当していた関係。ボーナストラック9曲のうち、13/14/15/16の4曲は、65年にリリースされた4曲入りEP「You Put The Hurt On Me」(Fontana 465 282 TE)に収録されていたテイク。USヴァージョンの4曲は、67年にアメリカのUAがリリースした編集盤『I'm A Man』に収録されてていたヴァージョン。ラストの「インセンス」はSDGの曲ではなく、65年にリリースされたジ・アングロスTHE ANGLOSというユニットの曲である。SDGの変名ユニットだとか、プロデューサーのジミー・ミラーがアメリカでレコーディングしてきたバック・トラックにスティーヴ・ウィンウッドがヴォーカルをイギリスでオーヴァー・ダビングしたものだとか様々な伝説があるが、その真偽は現在の所確認されていない(スティーヴは、スティーヴ・アングロという変名でセッションに参加していることもある)。したがって、この曲のヴォーカルがスティーヴだという確証はない。スティーヴィーのヴォーカルだと言われればそう聞こえるが、違うと言われれば違うように聞こえる。


『セカンド・アルバム』
 01. ルック・アウェイ
 02. キープ・オン・ラニング
 03. ジス・ハマー
 04. 我が心のジョージア(ジョージア・オン・マイ・マインド)
 05. プリーズ・ドゥ・サムシング
 06. レット・ミー・ダウン・イージー
 07. ストロング・ラヴ
 08. アイ・ウォッシュト・マイ・ハンズ・イン・マディ・ウォーター
 09. シンス・アイ・メット・ユー・ベイビー
 10. ユー・マスト・ビリーヴ・ミー
 11. ヘイ・ダーリン
 12. ウォッチ・ユア・ステップ
[ボーナス・トラック]
 13. スティーヴィーズ・ブルース
 14. トランポリン
 15. バック・イン・マイ・ライフ・アゲイン
 16. カンザス・シティ
 17. オー・プリティ・ウーマン
 18. デト・ヴァー・イン・シェーネベルク
 19. スティーヴィーズ・グルーヴ
 20. スティーヴィーズ・ブルース(USヴァージョン)

 「ストロング・ラヴ」「キープ・オン・ラニング」の2枚のシングルをメインとした、1966年1月リリースの2ndアルバム。「ストロング・ラヴ」のB面「ハイ・タイム・ベイビー」は、次の3rdアルバムに収められている。聞き物は、もちろん全英No.1となった「キープ・オン・ラニング」だが、「我が心のジョージア」も素晴らしい。また「バック・イン・マイ・ライフ・アゲイン」もいい曲だが、これは「キープ・オン・ラニング」の作者ジャッキー・エドワーズとジミー・ミラーの共作。ジャッキーはジャマイカ出身だが、SDGの演奏にはあまりレゲエ感がなく、スマートなドライヴ感が魅力的だ。「スティーヴィーズ・ブルース」(次のアルバム『オータム'66』に収められているシングル曲「サムボディ・ヘルプ・ミー」のB面)は、ツェッペリンもカヴァーした「ユー・シュック・ミー」っぽい60年代英国ブルースの香り漂うブルージーな好ナンバー。


『オータム '66』
 01. 愛の終わる日まで(トゥゲザー・ティル・ジ・エンド・オブ・タイム)
 02. テイク・ジス・ハート・オフ・ミー
 03. ノーボディ・ノウズ・ユー・ホエン・ユア・ダウン・アンド・アウト
 04. ミッドナイト・スペシャル
 05. 男が女を愛する時(ホエン・ア・マン・ラヴズ・ア・ウーマン)
 06. ホエン・アイ・カム・ホーム
 07. ミーン・ウーマン・ブルース
 08. ダスト・マイ・ブルース
 09. オン・ザ・グリーン・ライト
 10. ネイバー・ネイバー
 11. ハイ・タイム・ベイビー
 12. サムボディ・ヘルプ・ミー
[ボーナス・トラック]
 13. 愛しておくれ(ギミ・サム・ラヴィン)
 14. Fのブルース(ブルース・イン・エフ)
 15. アイム・ア・マン
 16. 満ちたりない気持ち(アイ・キャント・ゲット・イナフ・オブ・イット)
 17. ワルツ・フォー・ルムンバ(ワルツ・フォー・カロライン)
 18. サムボディ・ヘルプ・ミー (USヴァージョン)
 19. 愛しておくれ(ギミ・サム・ラヴィン) (USヴァージョン)
 20. アイム・ア・マン (ステレオ・ヴァージョン)

 タイトル通り、1966年の秋にリリースされた3枚目、スティーヴ・ウィンウッド在籍ラストのアルバム。「サムボディ・ヘルプ・ミー」(B面「スティーヴィーズ・ブルース」)と「ホエン・アイ・カム・ホーム」(B面「トランポリン」)の2枚のシングルが収められているが、B面曲は2曲とも『セカンド・アルバム』のボーナス・トラックという変則的な編集になっている。これは「愛しておくれ(ギミ・サム・ラヴィン)」(B面「Fのブルース」)と「アイム・ア・マン」(B面「満ちたりない気持ち」)という2枚のシングルを収録したため、収録曲数を合わせるためだろう。「愛しておくれ(ギミ・サム・ラヴィン)」、「アイム・ア・マン」という2大名曲プラス「男が女を愛する時」の名唱が聴けるということで、3枚の中では最も聴き応えがある。「男が女を愛する時」を聴いていると、自分が高校の教師をしているせいか、「これがホントに高校生の歌唱力か?」と思ってしまう。




ゼア・ファースト・LP+9(紙ジャケット仕様)

ゼア・ファースト・LP+9(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/10/26
  • メディア: CD



セカンド・アルバム+8(紙ジャケット仕様)

セカンド・アルバム+8(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: CD



オータム’66+8(紙ジャケット仕様)

オータム’66+8(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/10/26
  • メディア: CD



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COMPLETE MUSIC / NEW ORDER [ニュー・オーダー]

 2016年は私が好きなアーティストが次々とこの世を去っていった。年明け早々のボウイの訃報に始まり、プリンス、キース・エマーソン、グレッグ・レイク....そして年末にはジョージ・マイケル。.彼らの死を耳にして泣き喚くほどの気力はすでになくなってしまっているのだが、自分自身もそう若くないということはイヤでも実感させられる。


『Complete Music』(日本盤 TRCI-60)
01. Restless - Extended Version -
02. Singularity - Extended Version -
03. Plastic - Extended Version -
04. Tutti Frutti - Extended Version -
05. People On The High Line - Extended Version -
06. Stray Dog - Extended Version -
07. Academic - Extended Version -
08. Nothing But A Fool - Extended Version 2 -
09. Unlearn This Hatred - Extended Version -
10. The Game - Extended Version -
11. Superheated - Extended Version 2 -

IMG_3126.JPG


今年リリースされた作品として買ったCDは、レッド・ツェッペリンやイッツ・イマテリアルなど、過去作品の新装リイシュー盤が多いが、「ニュー・リリース作品」でかなり愛聴したのが、ニュー・オーダーの『コンプリート・ミュージック』である。
 『コンプリート・ミュージック』は、2015年にリリースされたスタジオ・アルバム『ミュージック・コンプリート』のリミックス集だが、このリミックス集の方が「泣きの叙情的メロディ+エレポップ味付け+ダンサブル」というニュー・オーダー節全開という仕上がりであり、昔(80年代)からのファンには感涙の仕上がりである。ニュー・オーダーには、かつての「トゥルー・フェイス(シェップ・ペディボーン・ミックス)」「ビザール・ラヴ・トライアングル(同)」「セレモニー」「夢盗人」みたいに、「オリジナル越えのリミックス」という例が珍しくない。初期のニュー・オーダーのシングルには、「アルバム・ヴァージョン」・「7インチ・ヴァージョン「12インチ・ヴァージョン」のどれががオリジナルかよくわからないテイクも多かったので、『サブスタンス』はかなり愛聴したものである。もっとも、当時はネットが使える現在とは違って、シングル音源を耳にするチャンスなどFMラジオくらいしかなかった、ということなんだけど。

 音楽を聴いて心躍らすという経験がめっきり減ってきた私だが、このリミックス集を聴いてかつてのニュー・オーダーを熱心に聞いていた頃を思い出し、、『ミュージック・コンプリート』関係のCDシングルをごっそり買い込んでしまった。

『Music Complete』(日本盤TRAFFIC TRCP-200)
01. Restless
02. Singularity
03. Plastic
04. Tutti Frutti
05. People On The High Line
06. Stray Dog
07. Academic
08. Nothing But A Fool
09. Unlearn This Hatred
10.The Game
11. Superheated
12. Restless (Extended Bonus Mix)


 オリジナルの『ミュージック・コンプリート』は、2015年にリリースされた彼らの11枚目(『サブスタンス』と『ロスト・サイレンス』を含む)のアルバムである。前作『ロスト・サイレンス』(2013)は、そのタイトル通り『ウェイテング・フォー・ザ・サイレンス・コール』(2005)のアウトテイク的な作品であったため、2007年に脱退したベーシストのピーター・フックが参加している。したがって、『ミュージック・コンプリート』は、ピーター・フック抜きでレコーディングされた最初の作品ことになる。一方で、『ウェイティング』には参加していなかったオリジナル・メンバーのジリアン・ギルバートが復帰している。
 『ウェイテング』の軽い空気感と、それに続いたフッキーの脱退で、僕の中では「ニュー・オーダー=終わったバンド」という位置づけだった。当初『ミュージック・コンプリート』も正直、フッキー抜きのニュー・オーダーなんてなぁ....という懐疑的な気持ちが強かったが、聴いてみたところ意外なことにかなり良い作品だった。とは言うものの、「予想外に良かった」的な出来であり『Complete Music』の日本盤ライナーにあるような「93年の『リパブリック』以来の傑作」などとは到底思えない。しかしながら『Complete Music』に収録されているリミックスは、どれも素晴らしい。『ミュージック・コンプリート』の「Restless」は、アルバムのオープニング・ナンバーとしては明らかにインパクトに欠ける出来であったが、『Complete Music』の「Restless」は、ギターが被さるイントロから引き込まれる出来だ。以下、シングル・カットされた曲はすべて『Complete Music』に収録されているヴァージョンの方がずっとよい。


「Restless」(MUTE CDMUTE541)
 1. Restless (Single Version)
 2. Restless (Extended 12"" Mix)
 3. Restless (Agoria Remix)
 4. Restless (xxxy Build Up Mix)
 5. Restless (RAC Mix)
 6. Restless (Andrew Weatherall Remix)

「Tutti Frutt」(MUTE CDMUTE542)
 1. Tutti Frutti - Single Version
 2. Tutti Frutti - 12" Extended Mix 2
 3. Tutti Frutti - Hot Chip Remix
 4. Tutti Frutti - Tom Trago's Crazy Days Remix
 5. Tutti Frutti - Richy Ahmed Remix
 6. Tutti Frutti - Hallo Halo Remix

「Singularity」(MUTE CDMUTE545)
 1. Singularity - Single Edit
 2. Singularity - Extended Mix
 3. Singularity - Erol Alkan's Stripped Mix
 4. Singularity - Mark Reeder's Duality Remix
 5. Singularity - JS Zeiter Remix
 6. Tutti Frutti - Tom Rowlands Remix

「People on the High Line」(MUTE CDMUTE553)
 1. People On The High Line (Richard X Radio Edit)
 2. People On The High Line (Claptone Remix)
 3. People On The High Line (LNTG Can't Get Any Higher Remix)
 4. People On The High Line (Planet Funk Remix)
 5. People On The High Line (Extended Mix)
 6. People On The High Line (Hybrid Remix)
 7. People On The High Line (Hybrid Armchair Remix)


Complete Music [帯解説・歌詞対訳 / オリジナル・アルバムDLカード付 / 2CD / 国内仕様輸入盤CD] (TRCI-60)

Complete Music [帯解説・歌詞対訳 / オリジナル・アルバムDLカード付 / 2CD / 国内仕様輸入盤CD] (TRCI-60)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: TRAFFIC / MUTE
  • 発売日: 2016/05/13
  • メディア: CD



Music Complete[ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCP200)

Music Complete[ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCP200)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: TRAFFIC / MUTE
  • 発売日: 2015/09/23
  • メディア: CD




ミュージック・コンプリート:風呂敷ボックス・セット [3枚組CD+カセットテープ+風呂敷 / 限定BOX] (TRCPBOX200)

ミュージック・コンプリート:風呂敷ボックス・セット [3枚組CD+カセットテープ+風呂敷 / 限定BOX] (TRCPBOX200)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: TRAFFIC / MUTE
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: CD



Music Complete [Tシャツ付限定盤 / Lサイズ / ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCPTL-200)

Music Complete [Tシャツ付限定盤 / Lサイズ / ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCPTL-200)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: TRAFFIC / MUTE
  • 発売日: 2015/09/23
  • メディア: CD



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ERA / IN CAMERA [4AD]

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ERA / IN CAMERA (DAD 3508 CD)
【CD1】
 01. Die Laughing
 02. Final Achievement
 03. Fragments Of Fear
 04. The Attic
 05. The Conversation
 06. Legion
 07. The Fatal Day
 08. Co-Ordinates
 09. Apocalypse

【CD2】
 01. Scars
 02.Apocalypse
 03. Colour In The Home
 04. The Conversation
 05. Deflowered
 06. On The Retina
 07. Legion
 08. Fragments Of Fear
 09. The Attic
 10. Co-Ordinates
 11. The Fatal Day

 1978年にロンドンで結成されたイン・カメラは、1980年に両A面の7インチ・シングル「Final Achievement / Die Laughing」(AD8)で4ADからデビューした。メンバーはデヴィッド・スタイナー(Vo/Key)、アンドリュー・グレイ(G)、ピート・ムーア(B)、ジェフ・ウィルモット(Dr)の4人。デビュー・シングルの「Die Laughing」は、大鷹俊一氏が監修したコンピレーション『暗闇の舞踏会』にも収録されており、このことからもわかるように、イン・カメラは、レマ・レマやマスなどと同様に初期4ADの雰囲気~80年代初期のポスト・パンク色が強いバンドである。エッジの効いた鋭いギターと、地を這うような重々しいベース、そしていささか神経症的なヴォーカルは、ジョイ・ディヴィジョン直系のスタイル。彼らはバウハウスのオープニング・アクトをつとめて注目されるようになり、80年にはジョン・ピール・セッションにも出演したものの(CD1の7~9の3曲は、このときの音源)、翌81年に解散した。結局彼らが活動中に残した作品は、前述の両A面7インチに加えて、80年にリリースした「IV Songs」 (BAD19)、解散後の82年にリリースされたジョン・ピール音源の「Fin」 (BAD205)という2枚の12インチをあわせた計3枚のシングルである。
 この『Era』は、イン・カメラの音源を集めた2枚組コンピレーションで、2015年にリリースされた当初、マニアの間では結構話題となった2枚組である。CD1はオフィシャルにリリースされたすべてのシングル音源を集めたもので、01・02がデビューシングル、03~06が「IV Songs」、残りの3曲が「Fin」に収録されていた曲。そしてCD2は、デモ・ヴァージョン(01・02)やライヴ・テイク(03~06)、リハーサル(07~11)などのレア音源集であり、この2枚組セットで、伝説のバンドと言ってもいい彼らの全貌を知ることができる。CD2に収録されている曲を聴いていると、重苦しく閉塞感漂う当時のロンドンの空気感が伝わってくるようだ。
 1992年に『13 (Lucky For Some)』というタイトルのコンピレーションもリリースされているが、『13』には、『Era』のCD1全曲のほか、「Pins And Wax」「On The Retina」「Colour In The Home 」「Deflowered 」の4曲が「1991Remix」として収録されている。私は『13』を持ってないので確認できないが、「Pins And Wax」は『Era』未収録、その他3曲も『Era』収録の音源(ライヴ・テイク)とは異なる音源ではないかと想像している。
イン・カメラ解散後、アンドリュー・グレイは元レマ・レマ~マスのマイケル・アレン、マーク・コックスとともにウルフギャング・プレスを結成した。




Era

Era

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2015/06/16
  • メディア: CD




13 Lucky for Some

13 Lucky for Some

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pid
  • 発売日: 1992/11/19
  • メディア: CD



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