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WALK ACROSS THE ROOFTOPS / THE BLUE NILE [ブルー・ナイル]

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  1. A Walk Across The Rooftops
  2. Tinseltown In The Rain
  3. From Rags To Riches
  4. Stay
  5. Easter Parade
  6. Heatwave
  7. Automobile Noise

 このアーティストと時代を共有できて幸せだった、と思うバンドの一つがこのブルー・ナイル。バンドの中心人物であるポール・ブキャナンの美意識に裏打ちされた高い音楽性は、まさにアートと呼ぶにふさわしい。エレクトロニクスを駆使したサウンド作りながらエモーショナル、かつまたクールな冷徹さも感じさせる独特の空気感は、唯一無比。まさに「孤高」と呼ぶにふさわしい。ただ極めて寡作なバンドであり、81年の結成から現在まで、30年間に発表したアルバムは僅か4枚である。

 ブルー・ナイルは81年に、ポール・ブキャナン、ロバート・ベル、ポール・ジョゼフ・ムーアの3人によって結成された。3人ともスコットランドのグラスゴー大学出身。81年にシングル「I Love This Life」でRSOのからデビューするも、RSOがポリグラムに吸収されたことにともない、彼らのRSOでの活動はこのシングルだけで終わってしまう。
 その後も活動を続けていた3人は、地元グラスゴーの音響メーカーLinn Electronics(現在のLinn Products)から、同社が開発した機器のモニター用音楽を依頼された。これを仲介したのが、以前から彼らに注目していた同社のエンジニアであるカラム・マルコムである。カラム・マルコムは、オレンジ・ジュースやシンプル・マインズといったスコティッシュ・バンドのみならず、プリファブ・スプラウト『アンドロメダ・ハイツ』やイッツ・イマテリアル『ソング』などの名作を手がけた、優れたエンジニア/プロデューサーだ。Linn Electronicsは、ブルー・ナイルの1stアルバムをリリースするため、Linn Records というレーベルを立ち上げた。カラム・マルコムのサポートを得て完成したのがこのアルバムであり、ヴァージンの配給でリリースされた。

 Linn Records のオフィシャル・サイト:カラム・マルコムの紹介ページ。
   http://www.linnrecords.com/linn-calum-malcolm.aspx
 
 一般的には、次作『ハッツ』が彼らの最高傑作とされてるけど、この1stアルバムも秀作。エレクトロニクスによるオーケストレーションにもとづくサウンド構成は、機械的冷たさではなく哲学的でセンシティヴなクールさを感じさせ、アレンジも実に繊細。しかしインストゥルメンタルと空気感だけでなく、ナイーヴでちょっと物憂げなポール・ブキャナンのヴォーカルも魅力的。音と音の隙間がリスナーに「考える」余裕を与えてくれ、音と一体になり包み込まれるような不思議な感覚を覚える。
 ベスト・トラックは2曲目「Tinseltown In The Rain」。ジャケットのモノクロ写真(グラスゴーの古い教会~2001年に火事で焼失してしまったらしい)のように、雨がそぼ降る人気のない夜の街を一人で歩く感じ。このままずっと身をゆだねていたい。





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